断熱性能の基準を全て解説
断熱性能が分かりにくい理由
私も最初の頃、断熱性能ってなんか分かりにくいな〜、と思っていました。
なので、これから家づくりをされる方に向けて、断熱性能に関する基準を整理したいと思います。
断熱性能って、なんか分かりにくいですよね?
その理由を説明します。
結論から言いますと、基準がたくさんあるからです。
省エネ区分、断熱等級、ZEH、HEAT20、Ua値、これで全部です。
このように色々あるから、分からなくなるのです。
断熱性能の最低ラインを知って欲しい
この記事を読んでいただければ、断熱性能に関してはマスターできます。
ハウスメーカーの営業マンから断熱性能の説明をされても、何も感じなくなると思います。
断熱性能に関する基準を全て理解しておくこと、断熱性能の最低ラインを知っておくこと。
これだけで、断熱性能に関して迷うことはなくなります。
順を追って説明していきます。
省エネ区分
これは、日本地図を色分けしたものになります。
寒い地域から暖かい地域まで、青い色から赤い色に、それぞれ色分けされています。
北海道は1,2の地域、東京は5,6の地域、大阪はほとんど6地域、鹿児島までいくと7地域となります。
厚生労働省のホームページに掲載
リンクはこちら。
市町村レベルで区分けされています。
家を建てるエリアが、どの区分に属しているか、確認しましょう。
海外との比較
ちなみに、イギリスのロンドンの気温は冬場は東京都と同じくらいで、夏場は東京よりも涼しいです。
そんなロンドンでも、室内の最低気温は18℃以上にしなければいけないという、ルールが存在しています。
ある程度の断熱性能は必要だということです。
断熱等級、ZEH、HEAT20
この3つを一気に説明します。
断熱等級、ZEH、HEAT20は、誰かが決めたルールにすぎません。
断熱等級やZEHというのは国が定めたもので、HEAT20というのは日本の民間機関が定めた基準です。
そして、それぞれの等級を横並びにしたのがこちらです。最低ライン
上記の通り「目標ライン」と「最低ライン」を引いています。
これは多くの住宅系インフルエンサーの発信内容を、総合的に判断した結果です。
断熱性能に関して「断熱等級5、ZEH基準は最低ライン」と覚えておいてください。
そして、お金に余裕があれば、断熱等級6、HEAT20のG2のラインを目標にすることをお勧めします。
もちろん、それ以上の断熱等級7、HEAT20のG3レベルでも構いませんが、お高くなりますよ。
Ua値
断熱性能を数値化するときは、このUa値を用います。
Ua値とは「家の熱が外にどれくらい逃げるか」を数字にしたものです。
具体的に、簡単な絵で説明したいと思います。
Ua値は低いほど良い
Ua値が低いほど、家の熱が外に逃げない、つまり、家が暖かくなるということです。
Ua値は低いほど良い、と覚えてください。
まとめ
Ua値と各種基準を表にしてみた
住んでいる地域によって必要な断熱性能のUa値は変わります。
地域区分1の北海道、地域区分6の鹿児島県では、気温が全然違いますからね。
必要とされる断熱性能も変わってくるのです。
それを1つの表にまとめてみました。
たとえば、東京都立川市に家を建てる場合
まずは、家を建てる地域の省エネ区分をこちらから確認します。
そうすると、6地域であることが分かります。
上記の表を参照して、こうなります。
- 最低ラインは断熱等級5、ZEH基準なので、Ua値0.6以下
- 目標ラインは断熱等級6、HEAT20のG2なので、Ua値0.46以下
あとは
ハウスメーカーや工務店の「標準仕様」でUa値がどれくらいか確認するだけです。
目標ラインを超えていればOKですし、最低ラインを下回ってれば、選んではいけない会社です。
個人的な意見
私は、1地域〜4地域はG2くらいの断熱性能があった方が良いかなと思っています。
逆に、5地域〜7地域だったら、G1くらいでも良いかなと思います。
以上で、断熱性能に関してはマスターです。