なんで断熱性能が必要なのか?
家の中が寒いと健康に悪い
そもそも、なんで断熱性能が必要なのか?
大切なのが「健康」というワードです。
家で過ごす時間は人生の大半を占めると思います。
寝て、起きて、ご飯を食べて、テレビを見たりして過ごしますよね。
その1日の大半を過ごす家の、たとえば空気の綺麗さだったり、温度だったり、湿度だったり、そういった家の環境が体に及ぼす影響は、とっても大きいんです。
そして、最新の研究では「家の中が寒いと健康に悪い」ことが判明しています。
室内温度は◯◯℃以上に保たなければいけない
いきなりですが、みなさん、質問です。
諸外国、イギリス、ドイツ、スウェーデン、そしてアメリカ(これは一部の州ではありますが)、こういった先進諸国では、とあるルールが家を作るときに定められています。
このルールが守れなければ、家やマンション、賃貸は作ってはいけません。
そのルールとは「室内温度は◯◯℃以上に保たなければいけない」というものです。
これが何℃か分かりますでしょうか。
正解は「18℃」です。
生活のイメージとしては、夜、寝る前にエアコンをつけて、朝起きて、リビングにいったら18℃、みたいな感じです。
これが18℃より下回っていたら、「おい!ふざけるな!」となるわけです。
これが、いわゆるグローバルスタンダードです。
イギリスの保健省が発表した研究結果
8℃を下回ると
8℃を下回ると「死亡率が増加するレベルで危険」、まあ、これは、そうですよね。
8℃って、東京の真冬の平均気温くらいですから、ずっと外にいたら、危険ですよね。
16℃を下回ると
部屋の温度が16℃を下回ると、呼吸器系疾患に対する抵抗力が低下するとされています。
呼吸器系疾患は、風邪、インフルエンザ、気管支炎、肺炎、喘息などです。だから、インフルエンザは冬に流行するんですね。
18℃を下回ると
18℃を下回ると、血圧上昇、つまりは、循環器系疾患のリスクが高まります。
血圧が上昇すると、当然、心臓にも負担がかかります。
18℃を下回るだけで、人体に悪い影響を与えているということです。
室内の温度に関して厳しいルール
それゆえに、家の室内温度は18℃以上に保たなければいけない、というルールが先進諸国においては、課されているんです。
家が寒いと健康に悪いから、家の断熱性能を上げる
本質的な理解
家づくりでは、本質的な理解が大切になります。
これが、ダマされない秘訣です。
決して、国の基準が変わったから、断熱性能が必要になったわけではないのです。
(※2022年10月に新しい断熱等級が追加されています。)
家が寒いと健康に悪いから、家の断熱性能を上げるのです。
ハウスメーカーの営業マンに聞いてみてください
「標準仕様で家を建てた場合、寝る前にリビングの暖房を切ると、朝って何℃くらいになってますか?」
きっと、まともに答えてくれないでしょうね。
多分、気にもしていないと思います。
間取りによります、天気によります、とか言ってごまかすでしょう。
「うちは18℃以上ですよ!」
と答えてくれたら合格です。
我が家の温熱環境
2023年12月14日のリビングの状態です。
外気の最低気温は5℃でした。
夜23時に22.5℃だったのが、朝になると20.5℃まで下がっています。
18℃以上をキープできていますね。
絶対湿度は9.5g/㎥前後で推移しています。
これぐらいで良いのです。